悪魔の彼
「おーい、こっちこっち。こっちですぅー!!」
両手をぶんぶん振り回しながらリナが叫んでいる。
観光ツアーのバスガイドさんみたい(笑)
「あれは……リナ姫かな?」
くすっと笑いをこぼしながらフランテが言う。
彼女が三才くらいのときに会ったことがあるそうだが、どうやらリナは覚えていないようだ。
バサッ
バサッ
私達はゆっくりと降り立った。
するとみんながフランテと私の足元にひざまづいた。
驚きを隠せない私とフランテをよそに、カリウスが話しはじめた。
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