悪魔の彼







その日の夜は、私は眠れなかった。



いつもなら、イアのことを考えすぎて眠れないのだが、今日は違った。




なんだか体が重くて怠く、眠りたいのに目だけは冴えてしまっている。


まるで何かを阻止するかのように……






セシルとリナは疲れがでたのかもう眠りのなかだ。






結局、黙って天井を見ていることしかできずに一時間を過ごすことになってしまった。
























そんなときだった。



ちょうど12時を知らせる柱時計の音がした。






それと同時に私の体にも異変が起きた……









「痛い!!」



体中に激痛が走ったのだ。


それと同時に一気に感覚が研ぎ澄まされる。





色が鮮やかになり、防音室にもかかわらず廊下から声が聞こえてくる。



頭のなかもすっきりとして、今まで答えが出なかった問題に結論がでていくのがわかる。











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