悪魔の彼






軽く押さえた程度だったはずが大変なことになっていた。




「リナ女王、シルヴィア様、どうなさったんですか?………ひっ」





セシルもリナの痣に気がついたようで、後ずさる。








どんどん!








『どうしたのですか?!開けてください!』





カリウス王の声が聞こえるが、防音室のため、わたしにしか聞こえない。





「一体……シルヴィア様、大丈夫ですか?」



セシルが真っ青な顔で手を差し出してきた。




「ありが……あ!」




気づいたときにはもう遅い。


セシルは手を抱えてしゃがみ込んでいた。











< 237 / 400 >

この作品をシェア

pagetop