悪魔の彼





しかも、私も大好きでいつも遊びに行っていたおじいちゃんだったのに………



凄くショックだった。




でもまだそうと決まった訳ではない。



そうではない可能性の方が大きいのだ。

私の作り上げたただの妄想かもしれないし、大丈夫だと思うのだが……






「大丈夫?シルヴィア。どうかしたの?」





リナが心配そうに見てくる。


外はまだ暗くて、綺麗な満月が真上に昇っている。



私はリナに何度か話し掛けられたが、答えられなかった。





頭の中で二つの気持ちが入り混ざって、どちらの気持ちも難しいものになっていく。




一つは嘘であってほしい気持ち。


大好きな、信じていた人に裏切られるのは悲しい。悲しすぎる。



もう一つは本当であってほしい気持ち。


イアが私をとばしたのではないと言うことは嬉しい。












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