悪魔の彼




三人はまたため息をつきながら馬車を出た。


そこにはフードだけはしっかり被っているフランテが検問官に向かって怒鳴っていた。




「職務怠慢とは何事だ!責任ある者がそうでは、下のものにも示しがつかないだろう?しっかりしないか」





私達もフードを被る。




どうやら検問官が仕事をせずに奥で仲間とトランプをして、よんでも出てこなかったらしいのだ。




「なんだと?お前達は俺の許可がないと通れないんだぞ!少し位黙ってまってろよ!」




逆ギレする検問官。



私達は言い争う二人のもとへ急いで向かった。





「まあまあ、お二人共落ち着いて下さい。」




そこにはヨーギリアスとカリウスがもういて、カリウスが止めに入っている。




「なんだお前ら!なにがまあまあだよ」




検問官は止めに入ったカリウスにまで怒鳴り付け、睨む。


カリウスは手をぎゅっとにぎりしめて堪えている。









< 272 / 400 >

この作品をシェア

pagetop