悪魔の彼
自分で言って、自分で首をかしげながら、私は結局悪魔ではなくて三種族の融合した羽をだすことにした。
「さあ、よく見ててよね!」
相手に聞こえないくらいの声でいって意識を集中させる。
検問官は、私がなかなかださないことで変な勘違いをしているらしく、顔をニヤつかせている。
「おいおい、さっきまでの勢いはどうなったんだよ?やっぱりだせないか?ああ?餓鬼。」
私はあえて返事はしないで集中した。
しかし頭の中は怒りど沸々と煮え立っていた。
「おーい、早く恥さらせってぇの!!」
いつの間にか奥から何事かと駆け付けた彼の仲間が来ていて、事情を聞き一緒に囃し立てる。
私は必死に怒りを抑えて羽をだすことに集中していく。
そばでリナが心配そうに見つめる中その時がきた。
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