悪魔の彼
考えごとをしたまま少しカーテンを開けて窓の外をみていると、ガタンという音がして馬車が止まった。
どうやら着いたようだ。
あれから以外と王都が広かったため、二時間程かかっていた。
太陽も上へ向かって昇ってきている。
しかし、まだ朝早いのは変わらない。
王宮へ行く前にどこかへよるのかと思ったが違ったらしい。
一歩馬車から足をだし、上を見上げる。
大きくそびえ立つ塀。
「もう行くんですか?」
隣の馬車から出てきたフランテに聞いてみる。
もしもう行くのだったら、あそこで正体をばらした意味があまりなくなるかもしれない。
「いや……いいところがある。そこで休んでからにしよう。」
そう言われてフランテの後についていくように皆足を進める。
少し歩いてたどり着いたのは、少し小さなピンクのいえだった。
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