悪魔の彼





ベッドに入ったのはいいが、うとうとするだけで眠りにはつけなかった。




来るのに少しは寝たし、やはり緊張があったようだ。

リナと一緒にベッドにはいっていたため、声をかけてみた。




「リナ、起きてる?」




「寝たよ。」





そういうリナはうさぎのふわっとしたぬいぐるみを抱えて寝ている。


目はぱっちり空いていたが……




「リナ、どうかした?」




リナがぐすっと鼻をすする音が聞こえてきて、私は驚いて声をかけた。





「やだ……なんでもないよ。」




「無理しないでよ。いいたいこと言っちゃったほうが楽だよ?」




「シルヴィア………」










リナは一通りないて、私に話してくれた。



対面の前のひと時の安らぎの時間に、私は久しぶりに高校生の時に戻れた気がした。









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