悪魔の彼



寂しいけど……


彼の為だ。





昨日はあのまま寝た。

というか倒れた。



もちろん眠すぎてだ。


あのあと約3時間思い出を語り合った二人に嫌気がさして来ていた時だった。





眠い目を擦りながら、懸命にイアにつかまる。


「ねえー、今度はどこ行くの?」



私を抱き上げて飛ぶイアは、笑顔を向けて言った。



「天使達の領土だよ。生涯の親友がいるんだ」


「えっ、ラギールさんは?来ちゃうんじゃない?」


天使と悪魔は仲が悪いと思い込んでいたが仲が悪いのはラギールとだけのようだ。





なぜかイアは上機嫌で、太陽も顔をだす中、気配が感じられるようになった私は、ビクッと反応した。
















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