悪魔の彼


イアも気付いたように羽ばたきをやめた。






「……誰だ」



返事は返ってこない。


再び静寂に包まれる空。




雲がゆっくりと流れて太陽を隠す。




その時だった。









「イア、貴様、やっと見つけたぞ」


そう声がすると、周りにあっという間に悪魔の警察官が現れる。





「えっ、えっ?どうなってんの?」



イアは厳しい顔をする。





そして私を





















突き落とした……


















「いやぁぁぁぁぁーー」



風が真横を通り抜けていく。




落ちる


落ちる


落ちる


落ちる……





どんどん下に落ちていく。

地面が近づいてきた時、私は天をみた


そこには捕まりながらも、必死に叫ぶ彼の姿が見えた。











『生きてフロウの所へ』














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