私と王子の秘密の趣味
《出流 Side》
「ふわぁ〜…眠っ…」
「大丈夫かぁ〜?これから鬼教師の授業なんだから眠気覚ましとけよ?」
「んぁ?…あぁ…」
「もうちょいシャキっとしろって!」
「あーハイハイ…」
こいつは木田 櫁樹(きだ みつき)
俺がこの高校に入学してすぐに俺にまとわりついて来た
最初はウザかったけど、段々こいつと喋るのが楽しくなってきた
「出流、最近喋ってるあの子誰?もしかして付き合ってんの?」
「は?なんでそうなんだよ。大体俺にそれを聞いて何しよってんの?まさか…」
「あー違う違う。確かに出流さんの人気は理解してます。が、違います。僕は決して、そんな事は思ってません。そんな出流が好きな子と最近仲良くなれて嬉しいっていうのを女子の皆さんに教えようだなんて思ってませ……」
「ほう…教えようと思った…誰がそれをしようとしていいって?」
こいつはお調子者だ
だから俺が狙われたんだと思う
そして今、俺は櫁樹をしばいてる
「…いたっ!……痛いよっ出流…ギブギブ!!」
「へ!俺様に逆らおうなんて100万年早ぇんだよ!」
「よ!出ました出流の俺様発言!」
「うるせぇ!!」
俺らはいつもこんな風にバカやってる