私と王子の秘密の趣味
そう言って席を立って美琴がいる所に行こうとした時
……………!?
――――ギュッ
後ろから出流が抱きついてきた…
「い…出流……?」
出流は私の肩に顔を埋める
「行くなよ…ちゃんと言うからさ……」
突然…出流が真面目なトーンになった
「だから…もう一回座って?」
低くて少し甘い声…
「う…うん…」
周りに人がいたし、何より出流が私に抱きついてきた事にびっくりした
私と出流はさっき自分が座った椅子に座った
私と出流はお互いに下を向いたままで
出流が口を開けた
「……さっきはごめん。すぐに答えなくて」
「うん…」
そんなに黙るほど答えにくい質問だったのか今さら不思議に思う
「俺さ…嬉しかったから…!」
「え?」
嬉し…かった…?
「綾音が俺といて楽しいって言ってくれて…」
「だから…嬉しすぎてちょっと答えるのが遅くなった」
そんなに嬉しかったの?
「で、質問の答えは、俺も綾音と同じで綾音といて楽しい」
私はバッっと顔を上げた
「本当に…?」
「あぁ、本当だ」
「逆に綾音が俺といて楽しいって言った方が信じらんねぇ」
出流は少し笑いながら言った
「私は本当に最近楽しいよ?」
「ん。ありがとな」
何故かお礼を言われた