極上ラブ ~ドラマみたいな恋したい~
龍之介も、拓海くんから目を逸らさない。
なんか視線がぶつかった所で、バチバチと火花が散ってない?
ふたりとも何してるんだろう……。
ほらっ、未歩ちゃんがおかしな顔して見てるよ。
「菜都先輩? あのふたり見つめ合っちゃって、危ない関係ですかねぇ~」
私に近づき耳元に顔を寄せると、ボソッと呟く未歩ちゃん。
危ない関係って……。未歩ちゃん、やっぱりあんたは変わってる。
呆れながらふたりに目線を戻すと、龍之介が拓海くんから目線を外し私の方を向いた。
その目が何故か憂いに満ちていて、心臓がトクンと音を立てる。
何でそんな目で私を見るの?
そんな目で見つめられたら、目が離せなくなるじゃない……。
でも次の瞬間、目つきを冷たいものに変えた龍之介が、私から目線を外し顔を背けた。
え?
龍之介のその姿に少なからずショックを受け、急に寂しく悲しい気持ちになってしまう。
それは拓海くんと行けってこと? あれだけ聞きたがっていた、朝の一件はもうどうでもいいの?
なんて……。さっきまで『なんで龍之介に話さなくちゃいけないのっ』って思っていたのに、私もどうかしてる。