極上ラブ ~ドラマみたいな恋したい~
「ごめん、驚かして。でも菜都さん、大丈夫? 頭でも痛い?」
頭でも痛い? あっそうか。私が目を瞑って頭振ってるのを見て、勘違いしちゃったみたい。
「大丈夫。心配しないで。ところで、今はどこに向かってるの?」
「うん? スーパー。菜都さんに、晩飯作ってもらおうと思って」
「私に晩飯っ!?」
「そう。俺んちで」
えっ? 拓海くんの家で?
それはマズくないだろうか……。
今朝も不意打ちで、頬にキスされちゃったし。
流れで、危ない雰囲気になっちゃったりしない?
その時私は、ちゃんと拓海くんを拒める?
私の心配も、今の拓海くんには届かなくて……。
「晩御飯作るの、私の家じゃダメ?」
「うん、ダメ」
あはっ、そうなのね。あくまでも、拓海くんの家でなのね。
助手席でガックリ肩を落とすと、拓海くんが可笑しそうに笑った。
「菜都さん、何か心配してる? 大丈夫だよ。俺、菜都さんの気持ちも考えず襲わないから」
「お、襲わないって……」
私が考えてること、勝手に読まないで欲しい。
恥ずかしいじゃない……。