極上ラブ ~ドラマみたいな恋したい~
食事も済み食器を洗い終えると、拓海くんが冷蔵庫から缶コーヒーを持ってきてくれた。
「菜都さん、お疲れ様。今日は本当にありがとうございました」
拓海くんがベッドにもたれかかって床に座ると、私も少しだけ距離をとって座る。
いつになくしおらしい拓海くんにフフッと微笑むと、彼は少し面白くなさそうに顔を歪めた。
「ねぇ菜都さん。菜都さんって、俺のことどう思ってる?」
「どう思ってるって……」
食事中は至って普通にいつも通り接していられたのに、いきなり核心を突くことを聞いてくるなんて。
告白されてしまった手前、どう答えていいのか困っていると、拓海くんが私との距離を縮め始めた。
彼の真剣な顔にいつもは感じられない怖さを感じ、ズリズリと少しずつ後ずさる。
「なんで逃げるの?」
「何でって……っ」
1Kのさほど広くない部屋だ。すぐに背中が壁にあたり、これ以上は下がれなくなってしまった。
「た、拓海くん、襲わないって言ったよね?」
「言ったけど、気が変わった」
気が変わったってっ!? そんなこと簡単に変わられたって、こっちの気持ちはどうすんのよっ!!
もうすぐそばにまで来ている拓海くんの身体に手を伸ばし、その手を肩に当ててこれ以上の接近を阻止すると、拓海くんが可笑しそうに笑い始めた。