極上ラブ ~ドラマみたいな恋したい~

「菜都さん、なにすんのっ!!」


いつもはしない私の態度に、拓海くんが声を張り上げた。


「だから、ちょっと離れてって言ってるのっ。な、夏だし暑いでしょ」


何とも歯切れの悪い言い訳……。


「おいっ、そこの二人っ。 まだ朝礼中だ。私語は慎め」


しまった……。堤新所長に変な勘違させないようにした事が、かえって注目させることになってしまった。


「「すみません」」


二人同時に謝ると、今度はクスクスと笑われてしまう。


ダメだ……。4年もの間待っていた刺激的な状況に、気ばっかりが急いってしまい、普段と違う私になってしまう。


落ち着け、落ち着くんだ菜都。


気持ちに穏やかさを取り戻すため、ふ~っと深く呼吸をする。少しずついつもの自分が戻ってくると前を見据え、松浦所長の話しに耳を傾けた。


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