極上ラブ ~ドラマみたいな恋したい~


結局仕事に集中できなかった私は、どっさりあった出荷伝票を午前中に処理できず、只今激しく後悔中。
デスクに身体を投げ出し、ひとりどうしようかと悩んでいた。


今日の午後は主任に、在庫チェックを頼まれていた。普段の私なら、出荷伝票の処理に、こんなに時間がかかることはない。


こんなことになるなんて思っていなかったから、主任の頼みに一つ返事で答えてしまった。


今日は未歩ちゃんも忙しそうだし、他に頼める人もいない。


どうしよう、どうしよう。ヤバイよ、ヤバイよ~っ!!


人がこんなに悩んでいるのに、さっきからお腹はグゥグゥと鳴りっぱなし。自分のお腹に、腹がたってきた。


「先に食べようかな……」


おもむろに席を立つと、小会議室に向かった。中に入ると未歩ちゃんが、お茶を用意して待っていてくれた。一番手前の椅子に座っている未歩ちゃんを、ギュッと抱きしめる。


「未歩ちゃん、ありがとうね。ついでに午後からの仕事も……」


「ダメですよ~。私も仕事、いっぱいなんですぅ~」


だよね……。無理だとわかってて、言ってみた私がバカでした。



< 47 / 278 >

この作品をシェア

pagetop