みるきぃ★ファームへようこそ
「そうね、わたしが見た限りでは見かけなかったわ。昔は自然に溢れた綺麗な星だったらしいんだけど、過剰に開発してしまったのね…星自体がマンションみたいに感じたわ。なんだか全てが作り物に感じられて、不自然だって思った」

リンダのイメージする地球は全ての文化の発祥地で流行の先端、なんでも手に入ってお洒落な生活が出来る楽しい場所と言う認識でした。

しかしメイおばさんの話をそのまま信じると、ちょっと違う様に感じられます。

「地球かぁ…行って見たいと思ってたんだけどなぁ…」

メイおばさんは相変わらず優しい微笑みで「リンダは未だ若いんだから、何時でもチャンスは有るわ。見聞を広げる為にも一度は行ってみた方が良いかも知れないわね」そう答えてから、大鍋の中身をゆっくりかき混ぜ始めました。

「リンダ、居るかね?」

ぶっきらぼうに彼女を呼ぶ声にリンダはライ麦パンを頬張りながらはゆっくり振り返りました。声の主はミルおじさんです。

「ふぁい?」

その様子を見たミルおじさんが、ちょっと顔をしかめます。

「リンダ、行儀悪いぞ」
< 4 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop