Bitter Mail

薫に背中を強く押されながら、教室から追い出された。


廊下に飛び出すと、薫は教室の中に入りバチンッと戸を閉めた。


ちょっと…っ。私はどうすればいいの…。


キョロキョロ廊下を見渡すと、すぐ近くにある階段の3段目に高史が座っていた。


私と眼が合うと高史は、よ…っと片手をあげて呟いた。


私も、よ…と片手をあげ、呟き返した。




…何なんだ、この気まずい空気。とりあえず、高史が座る階段に近づいた。


高史は幼稚園の頃から一緒だったけど、今ではクラスは別。


幼稚園の頃、活発な性格だった私と高史は、多人数を集め、いつも外で遊んでたりもした。


今は、朝会うと挨拶をするぐらい。


仲良しだった高史に、小さい頃私は恋を抱いていた。


いつも笑ってて、連、連って私に懐いてた。







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