『一生のお願い、聞いてよ。』
勇治は、冷たい返事を残して電話を切った。
ツーツーと言う電話を耳から離すことかできないまま、声を圧し殺して泣いた。
こんなはずじゃなかった。
勇治、昨日は八つ当たりしちゃってごめんねって。
そしたら、勇治も、もういいよって。
仲直りしようって。
それで、また明日から一緒に学校に行って…
考えれば考えるほど、涙は止まらない。
涙を流しながら、タバコに火をつけた。
ふと、机の上に目が行った。
机の上には、先生の名刺。