『一生のお願い、聞いてよ。』
結羽ちゃんは少し落ち着いたみたいだった。
保健室の先生は結羽ちゃんをベッドに寝かせた。
保健室の先生『松尾さんは少し寝かせるわ。原中さん、何があったのか教えてくれる?』
田中『話が終わったら教室に戻るんだぞ。先生、あとはお願いします』
田中は保健室の先生に頭を下げて保健室から出ていった。
「さっき、あたし遅刻しちゃって、教室に入ろうとしたら結羽ちゃんも遅刻したって言ってこっちにきて、話があるから1時間目だけサボろうって言ってあそこに行ったの」
保健室の先生『うん、それで?』
「それで、塾のノートの話になって………」
あたしは結羽ちゃんと話したことを全部話した。
「そしたら結羽ちゃんがいきなり震えだして、呼吸が荒くなってきたの」
保健室の先生『そのノートに何か書かれてて、それのせいで過呼吸になった可能性が高いわね。松尾さんから聞くのは可哀想だわ。そのノート、どうにかして見ることできないかな?』
「あたしが持ってくる!」
保健室の先生『持ってこれる?』
「大丈夫!」
保健室の先生『じゃあ、明日にでも…って、原中さん?!』
あたしは先生の話を聞かずに保健室を飛び出した。
今すぐ、今すぐに、結羽ちゃんを苦しめた原因が知りたかった。
靴を履き替え、塾に向かって走った。
今日は、なんだか走ってばっかりだ。