『一生のお願い、聞いてよ。』
急に口を開いた勇治にイラっとした。
ここで口挟むの?!って思った。
勇治『誰か知りませんけど、りょうの知り合いすか?』
りょうくん『あぁ、ごめんな、りょうの彼氏?まぁ、知り合い…かな』
なんでそこで詰まるのよ、と思った。
勇治『俺は…りょうの彼氏じゃないです』
りょうくん『え?あ、そうなんだ』
勇治『りょうにフラレました』
「ふられたもなにも、自分が悪いんでしょ?!」
先生のこともあり、イライラしていた。
勇治『え?俺?何かした?』
「何かした?って、勇治ばかじゃないの」
勇治『何があったか知らねえけど八つ当たりしてきていきなりふったのはお前だろ!』
「お前ってなによ!何様のつもり?!」
りょうくん『ちょちょちょちょ、まぁ落ち着けよ』
りょうくんの前で元彼と喧嘩するとは思ってなかった。
あたしと勇治は睨み合っていた。
りょうくん『と、とりあえずどっか行こうぜ』
「じゃあうち行こう、近いし」
あたしと勇治とりょうくんは無言のままあたしの家に行った。
部屋に入ると、りょうくんは机の上の紅茶花伝に気が付いた。
りょうくん『りょう、これ…』
あたしは慌てて全部クローゼットに隠した。
りょうくん『…とりあえず、お前ら何があったわけ?』
勇治『前、りょうと付き合ってる時にたまたまりょうと会って、その時にいきなり八つ当たりか何かでキレられて、そのあとふられたんすよ』
「違うし!」
勇治『違くねぇよ!』
りょうくん『まぁまぁ、今度はりょうの話聞こう』
「確かにあの時八つ当たりしちゃった。でも、そのあと謝ろうと思って勇治のこと探したの!そしたら真央といたの!真央との会話聞いちゃったの!真央があたしにしとけば?って言ってるのも聞いたの!」
勇治は目を丸くしていた。
「でも、やっぱり謝ろうと思って電話かけたけど、勇治が冷たい態度取ったからムカついてふったの!」
勇治『………』
何も言わない勇治に、また腹がたった。