『一生のお願い、聞いてよ。』


りょうくん『でも、この女はお前のこと裏切ったんだぞ』

「もういいの」

りょうくん『また傷付きてぇのかよ?!』


りょうくんはカッとなったように怒鳴った。



「りょ、りょうくん…」



あたしと真央は肩をすくめた。



「なんで、そんなに怒るの…」


りょうくん『…わりい、なんでもねえ』


りょうくんは一言そう言って部屋を出て家からも出ていった。




真央『……りょう、ごめんなさい…』

「え?」

真央『あたしがりょうと仲直りしたいとか言ったから…』

「大丈夫だよ、真央は悪くないよ。今日はりょうくん戻ってこないだろうから、泊まりなよ」

真央『でも…』

「ほんとに気にしなくていいよ」



あたしが笑ってそう言うと、真央は小さく頷いた。





真央が寝たあとに、りょうくんにメールをしてみた。



<りょうくん、どこ行ったの?真央のことはもうほんとに大丈夫だよ。ちゃんと謝ってくれたから許したんだよ。なんでりょうくんがあんなに怒るの?何かあったの?>




もちろん、返事はこなかった。





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