『一生のお願い、聞いてよ。』

『いらっしゃいませー』

店員は見たことがない人だった。

そりゃそうか。

夜中にコンビニきたのはじめてだし、夜の人かな。


あたしがそんなことを考えながらアイスを選んでいたら、金髪や茶髪の男が三人コンビニに入ってきた。

わーわー騒ぎながら、お菓子とかお酒をたくさん抱えて、あたしより先にレジに行った。

(これにしよ♪)

練乳の入ったアイスを持って、レジへ行った。

ヤンキーっぽい男三人組はまだおわらない。

(この人新人?くそ遅い)

他に店員も見当たらないし、待とう。



『えーっと…3445円です』

『俺3000円しか持ってねえし』

『は?俺440円あるわ』

『俺財布忘れたー』

『5円だけ足りんやん!』

『はー?だりー』



アイスが溶けるんじゃないかと、イライラしたあたしは、5円をそのヤンキー1人に手渡した。

「5円くらいなら、どうぞ」

『まじ?!ありがとう!』

金髪のヤンキーはニカッと笑ってお金を払って、あたしに手を振ってコンビニから出ていった。


(ヤンキーでも、意外といい人いるのかな、笑顔可愛かったし)


なんとなく、そんなことを考えながらお金を払ってコンビニを出た。


(アイス大丈夫かなー、大丈夫か!)


食べながら帰ろうとした時、


肩を叩かれた。
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