『一生のお願い、聞いてよ。』

振り返ると、さっきのヤンキー。


「あ、はい?」

ヤンキー1『さっきはありがとう!』

「いえ、5円ですし」

ヤンキー2『何歳?危ないよ?こんな時間だし』

「13です。中2です。すぐそこなんで大丈夫です」

ヤンキー3『送ろうか?』

「いえ、大丈夫ですよ」



黒い車から、ヤンキーがもう1人出てきた。


ヤンキー4『さっきは何か連れがごめんな』

「いえ、気にしないでください」

4『お礼に家まで送るよ、可愛い女の子がこんな夜中に1人で、危ないし』

「ほんとに近くなんで、大丈夫ですよ」

4『歩いてどれくらい?』

「んー、10分くらいです」

4『危ないよ(笑)送るよ!5円のお礼!』

「でも」

4『大丈夫だよ!何かあってからじゃ遅いし、俺らも後悔するからさ!』

「いやー、でも…」

1『とりあえず道案内はよろしくね!』



あたしは、ほらほらと車に誘導された。

いい人っぽいし、すぐそこだし、甘えちゃおうかな。
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