『一生のお願い、聞いてよ。』
あたしと勇治は横に並んで学校へ向かった。
『タバコ吸ったろ?(笑)』
「あ、うん、臭う?」
あたしは自分の体のにおいを嗅いだ。
『何してんだよ(笑)』
「先生とかにバレるかなーと思って(笑)」
『学校つく頃には消えてるだろ(笑)』
「そだね(笑)」
『あー、なんか夢みてぇ』
「ん?なにが?」
『こうやって、りょうが隣にいること』
「は?(笑)」
『ぶっちゃけ一目惚れだったんだけどさ、何か話しかけにくいオーラだし、いつも一人でいたから一人が好きなのかなって、俺みたいなうるせぇ奴、うざがられてるかなって思ってた(笑)』
「なにそれ(笑)」
『夏休みに、何人かで遊んでて、りょうと遊んでみたいっつったら、結羽が聞いてくれたけど、断られて撃沈した(笑)』
「あー、ごめん(笑)」
『もう諦めようかなーって思ってたんだよねー、でも学校こねぇし心配で結羽に連絡先聞いてきたけど、行動するのも大事だな(笑)』
「はは(笑)でも、一目惚れって言っても、他に彼女とかいたじゃん?」
『だってりょうのこと無理っぽかったからさー、相談してた奴に告られて断れなかったんだよ(笑)りょうとは全然喋れねえし、諦めも肝心かなって(笑)ま、結局諦めきれずに別れて今に至るんだけどね(笑)』
「そうなんだー…」
なんだか、嬉しかった。
そんな風に思われてたなんて。
勇治が顔を赤くしてあたしの反対の方に顔を向けて、照れを隠しているのがすごくかわいかった。
勇治のことが、だんだん好きになっていくのが自分で分かった。