第二話 縁結び神社 ~ひび割れ~
住所も無く、書いてあるのは電話番号だけだ。それ以外は、PRとして「ここを訪れた信者には必ずや御利益がある」と記されている。
私は、一行だけのこの短い文章に何かを惹かれた。
翌朝、義也が出勤した後に電話を掛けてみた。出来れば、住所を聞きたい。そんな理由からだった。しかし、呼び出しはするがなかなか受話器が上がらない。既に呼び出し音は二十回を越えているだろう。私は、それから後十回程鳴らしたが、その辺りで根負けした。
「こんな朝っぱらから出掛けたのだろうか」
それから二時間後、やっぱり受話器が上がることは一度たりとも無かった。
久美子は電話を諦め、カ―ナビに電話番号を入力した。
私は、一行だけのこの短い文章に何かを惹かれた。
翌朝、義也が出勤した後に電話を掛けてみた。出来れば、住所を聞きたい。そんな理由からだった。しかし、呼び出しはするがなかなか受話器が上がらない。既に呼び出し音は二十回を越えているだろう。私は、それから後十回程鳴らしたが、その辺りで根負けした。
「こんな朝っぱらから出掛けたのだろうか」
それから二時間後、やっぱり受話器が上がることは一度たりとも無かった。
久美子は電話を諦め、カ―ナビに電話番号を入力した。