第二話 縁結び神社 ~ひび割れ~
 義也には体調が悪いと伝え、今夜の営みは辞退した。 
 さすがに昨夜の徹夜が響き、強い睡魔に襲われている。 
 別室で早目に寝て、明日は夜中の二時に起きよう。 
 私は携帯のアラームをセットした途端、深い眠りの底に沈んでいった。

 深夜二時、昔で言えば丑の刻か。

 予定通り、義也が起きた気配は全く感じない。 

 私はしずかにパソコンを立ち上げ、インターネットを検索し始めた。     
 誰が良いのか検討はつかないが、とにかく県内の女性で検索してみることにしよう。

 最初にヒットしたのは女性医師のいる病院であった。次にキャリアセンターの求人で、名前など出てくる素振りは全く無い。 
 まさか、女性医師などと再婚だなんてそんな天国は許さない。 
 では、その逆だ。
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