見つめて…
「あと、新垣くん」
溜め息を付いたところへ課長が私を呼びとめた。
「なんですか?」
いかにも不服そうに返事をすると、課長から出た言葉は意外なものだった。
「彼は今日から君の隣りになるんだぞ。面倒を見てやってくれ」
「私が?……ですか?」
思わぬ天災に、いきなり脳天直撃された気分になった。
『はぁ~?まともな仕事もくれないのに新人の、しかもこんな訳分かんないのを頼むなんて、ど~ゆ~ことよ』
本心はそんな感じだった。