見つめて…

目の前にいた男の顔が歪み出し、グルグルと円を描くように回りはじめた。


視界が四方に散らばり、足元から崩れ落ちる感覚が気持ち悪い。



さっきまでそこにあったはずの店は無くなり、まるで奈落に落とされているかのようだ。



「きゃぁ〜〜助けてぇ〜〜」



声を限りに叫んでいるのに、音にならない。


もがけばもがくほど下に引っ張られていく………




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