見つめて…
「いっけない!遅刻だぁ〜〜」
時間の確認は私の目を覚まさせるのには充分な理由になっていた。
パジャマを脱ぎ捨て、会社に行く支度を始める。
『今日は、会議があるから、遅刻出来ないかも〜』
そんな気持が、行動を焦らせる。
「痛っ!」
服を取ろうとタンスに向う途中、ベットの脚に小指をぶつけた。
身をかがめ少しうずくまり痛みを堪える。
そんなことをする時間なんて無い事は承知だか、痛みには耐えられない。
私は痛みと涙を堪えながら紺のスーツに袖を通した。