見つめて…

間に合わないと観念しながら全力疾走するのは、新垣 梓(アラガキ アズサ)24才である。



これから向う会社は短大を卒業後すぐに入ったので、そろそろ4年になる。


会社自体はそんなに大きくはないが安定した職であることには違いない。最近はようやく仕事にも慣れてきていた。


しかしながらいつも雑用ばかり頼まれて、重要な仕事は頭の上を通り越して行くばかりなのは少々きになる勤続年数である。


今日の会議だって別に発言権がある訳じゃなく、単なるお茶汲み係。


まぁ、お茶汲みも立派なお仕事だから、文句言っちゃまずいよね。なんて自分を慰めている。




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