見つめて…

『あいつとは半年前に別れちゃたし、こんな単調な毎日が続いてるだけなんて………。
こんな私に未来なんかある訳無いっうの………』


♪♪カンカンカンカン♪♪



「っやば……」



走りながら妄想に浸っていた私の耳に、駅近くの踏み切りがけたたましく警報機を鳴らす音が聞こえた。



「す、すみません…」



人にぶつかりながらも急ぐ足を更に早め、乱れる髪も気にしないで駅のホームに駆け込んだ。



< 9 / 20 >

この作品をシェア

pagetop