はじまりは政略結婚
しかも、智紀は私が海里のファンだと勘違いしていたみたいだし。
「ふぅん、違うのか。海里ってブランクある割に、人気が高くて驚いたんだよな。あいつ、所属事務所がうちとライバルだから。ちょっと気になっててさ」
「へぇ……」
そこは兄から聞かされた通りみたいだ。
雑誌のモデル枠を取るための調査は、もう始まっているみたいで怖くも感じる。
本当に、私と海里の過去を突き止めるんだろうか……?
「モデルだけにルックスは抜群だし、アメリカで演技の修行もしたらしく、これからは俳優業にも手を広げるらしい」
「俳優業も⁉︎」
そんな話は聞かなかったから、思わず食いついてしまった。
そんな目標があったことを話してもらえなかった事実を今さら知ってしまい、ショックに感じでしまう。
「おい、由香。やっぱりファンなんじゃないのか? 話に食いついてきたじゃないか」
ネクタイを外しながら横目で睨む智紀に、笑顔を取り繕い否定する。
「ううん、そんなんじゃないよ。復帰して早々に、いろんなことに手を出すんだなぁって思っただけ。こう見えても一応、出版社勤務だから。芸能情報もキャッチしておかなきゃね」
「ふぅん、違うのか。海里ってブランクある割に、人気が高くて驚いたんだよな。あいつ、所属事務所がうちとライバルだから。ちょっと気になっててさ」
「へぇ……」
そこは兄から聞かされた通りみたいだ。
雑誌のモデル枠を取るための調査は、もう始まっているみたいで怖くも感じる。
本当に、私と海里の過去を突き止めるんだろうか……?
「モデルだけにルックスは抜群だし、アメリカで演技の修行もしたらしく、これからは俳優業にも手を広げるらしい」
「俳優業も⁉︎」
そんな話は聞かなかったから、思わず食いついてしまった。
そんな目標があったことを話してもらえなかった事実を今さら知ってしまい、ショックに感じでしまう。
「おい、由香。やっぱりファンなんじゃないのか? 話に食いついてきたじゃないか」
ネクタイを外しながら横目で睨む智紀に、笑顔を取り繕い否定する。
「ううん、そんなんじゃないよ。復帰して早々に、いろんなことに手を出すんだなぁって思っただけ。こう見えても一応、出版社勤務だから。芸能情報もキャッチしておかなきゃね」