はじまりは政略結婚
桜さんは、どうしても海里と里奈さんが引っかかるようで、私に伝えたかったと付け加えた。
海里はともかく、里奈さんはどういうことだろう。
まさか、彼女が写真を撮った張本人とか……?
だけど、里奈さんも智紀のことを好きな人だ。
いくらなんでも、好きな人を陥れることをするなんて、考えにくいけど……。
「それを、どうしても百瀬さんに伝えたかったんです。もし、何か掛け違えただけの問題なら、婚約破棄なんて悲しいことはしないでください」
桜さんは、まるで自分のことのように必死で言ってくれ、私は「ありがとう」としか返事ができなかった。
本当は、もっと話したそうだったけど、スケジュールが詰まっている彼女は、忙しそうに準備に戻っていく。
そして私はというと、心が整理しきれないまま、テレビ局の玄関までボーッとしながら歩いていたのだった。
海里はともかく、里奈さんはどういうことだろう。
まさか、彼女が写真を撮った張本人とか……?
だけど、里奈さんも智紀のことを好きな人だ。
いくらなんでも、好きな人を陥れることをするなんて、考えにくいけど……。
「それを、どうしても百瀬さんに伝えたかったんです。もし、何か掛け違えただけの問題なら、婚約破棄なんて悲しいことはしないでください」
桜さんは、まるで自分のことのように必死で言ってくれ、私は「ありがとう」としか返事ができなかった。
本当は、もっと話したそうだったけど、スケジュールが詰まっている彼女は、忙しそうに準備に戻っていく。
そして私はというと、心が整理しきれないまま、テレビ局の玄関までボーッとしながら歩いていたのだった。