春のバス停と大先輩
あたしは今年の春に高校生になった。


ほんの少し前まで中学生だったわけだ。



中学の頃は毎日が楽しくて、学校が大好きだった。


それは、学校よりもずうーっと大大大好きな皆がいたからだ。


月日は矢のごとく

とでもいうように、時間がびゅんびゅん過ぎていった。


そして、あっ!という間に卒業の日を迎え、あたしや皆は高校生になった。



高校に大大大好きな皆はいなかった。


人見知りな性格のせいか、なかなか友達が出来ない。


あたしはクラスで孤立しかけていた。



そんなこんなで、高校生になってからの月日は、

足に鉛を引きずった囚人のごとく、

のろのろ…のろのろ…と過ぎていくようになった。
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