神魔妖幻想曲 ー 斬呪 ー
*
リーシャが帰った夜のこと。
黒づくめの子供が窓枠に乗って外を見つめていた。
瞳に映るは三日月で。
ーコンコン
「入るよお~、……あ、また部屋散らかしちゃって…。ユウヤーっ!部屋片付けるから手伝ってーっ!」
「おーう、今行く……って、いつも以上に荒れてんなあ、おい」
部屋に入ってくるなり苦笑するユウヤ。
部屋には物が散乱しており、足の踏み場も最早ない。
「………片付けなくてもいい」
「そんなわけにはいかないのーっ、いいからあっちで紅茶飲んで落ち着きなよ、ね?」
背中を押して部屋から追い出すナルミ。
しかし黒づくめの背にユウヤの声がかけられる。
「『今回はこのスタイル』……つまり、あいつらが関係してるってことか?」
「……………さあな」
それだけ言って部屋の扉を閉めた黒づくめ。
その扉の向こうで黒づくめがうずくまり、瞼を伏せていたことを、二人は知らない………
リーシャが帰った夜のこと。
黒づくめの子供が窓枠に乗って外を見つめていた。
瞳に映るは三日月で。
ーコンコン
「入るよお~、……あ、また部屋散らかしちゃって…。ユウヤーっ!部屋片付けるから手伝ってーっ!」
「おーう、今行く……って、いつも以上に荒れてんなあ、おい」
部屋に入ってくるなり苦笑するユウヤ。
部屋には物が散乱しており、足の踏み場も最早ない。
「………片付けなくてもいい」
「そんなわけにはいかないのーっ、いいからあっちで紅茶飲んで落ち着きなよ、ね?」
背中を押して部屋から追い出すナルミ。
しかし黒づくめの背にユウヤの声がかけられる。
「『今回はこのスタイル』……つまり、あいつらが関係してるってことか?」
「……………さあな」
それだけ言って部屋の扉を閉めた黒づくめ。
その扉の向こうで黒づくめがうずくまり、瞼を伏せていたことを、二人は知らない………