神魔妖幻想曲 ー 斬呪 ー
確かに二人とも、容姿は日本人だ。

ユウヤはダークブラウンの髪に黒瞳。
ナルミはキャラメル色の髪に黒瞳。

どちらも地毛だというからハーフなのかと疑ってしまう。


ナルミはポニーテールをゆらゆら揺らして紅茶をまた注ぐ。

おまけに角砂糖をぽちゃんぽちゃんと3つ入れるものだからユウヤに「デブの極み」と言われ頬を膨らました。


ユウヤはこう言うけれど、そこまでナルミはデブでもない。細いかと聞かれれば「……。」だが、着痩せするタイプなのだろう。(悪い意味で)

そんなにもお腹周りは気にならない。


黒ぶちメガネだから知的なイメージもわく。しかしそこはナルミ、態度からして馬鹿っぽさが抜けない。



「デブじゃないもーん、ちょいぽっちゃなだけだもーん」

「だからそれがデブだって、」

「あーもうっ、うるさい!…いいよねえユウヤは。いくら食べても太らないし。嫌味か」

「残念。お前とは体のつくりが違うんだよ」

「うーっわ何ソレむかつくうーっ!」


「あ、あのっ!」


「「?」」


「ナルミさんは、そのう……私から見て普通に可愛いほうだと、思います、けど………」



語尾が小さくなる少女。そんな少女にナルミはきゅんっと胸が鳴る。

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