color ~蒼の色~
それから数日は、何事もなく過ぎていった。
あいかわらず無視されたり、じろじろ見られたりはしたけど、そんなこと苦にならないほど、帰るのが楽しみだった。
そんなある日の昼休み。
私はいつもの場所で、総二郎と何するでもなく過ごしていたら、声がした。
「お前ら、日陰でこそこそ何やってんの?」
私の、ランドセルを投げた子だ。
男子に、それに女子まで混ざり、私たちのところに来た。
「一緒に逃げたよね」
「お前らのせいで、怒られただろ!謝れ!!」
怖くて何も言えずにいる私の横で座っていた総二郎が立ち上がった。
ズボンをぱんぱんっと払いながら、言ったんだ。
「あ、ボスザル?」
またも呆気にとられてしまった私。
この状況で、なんてこと言うんだろう!
「なんだ!この変人野郎!」
真っ赤になって怒りだすし、しまいにはなんだなんだ~?と、ギャラリーまで出来る始末で、私は重い体で総二郎の腕を引いた。
「行こうよ」
総二郎の顔をチラッと見たけど、いつもの何を考えてるかわからない顔で、さらに言った。
「あー、あれか。根に持つタイプ?」
「うるさい!!謝れ!!」
「何を?」
「いいから謝れ!!」
「何で?」
「お前らなぁ!!」
駄目だ、とめなきゃ!
そう思っていても、結局私は何も出来ないんだ。
悔しい、悲しい。
そんな時。
「あお」
総二郎は私を見て、今度は笑って言った。
「謝んなくていいんだ」
あいかわらず無視されたり、じろじろ見られたりはしたけど、そんなこと苦にならないほど、帰るのが楽しみだった。
そんなある日の昼休み。
私はいつもの場所で、総二郎と何するでもなく過ごしていたら、声がした。
「お前ら、日陰でこそこそ何やってんの?」
私の、ランドセルを投げた子だ。
男子に、それに女子まで混ざり、私たちのところに来た。
「一緒に逃げたよね」
「お前らのせいで、怒られただろ!謝れ!!」
怖くて何も言えずにいる私の横で座っていた総二郎が立ち上がった。
ズボンをぱんぱんっと払いながら、言ったんだ。
「あ、ボスザル?」
またも呆気にとられてしまった私。
この状況で、なんてこと言うんだろう!
「なんだ!この変人野郎!」
真っ赤になって怒りだすし、しまいにはなんだなんだ~?と、ギャラリーまで出来る始末で、私は重い体で総二郎の腕を引いた。
「行こうよ」
総二郎の顔をチラッと見たけど、いつもの何を考えてるかわからない顔で、さらに言った。
「あー、あれか。根に持つタイプ?」
「うるさい!!謝れ!!」
「何を?」
「いいから謝れ!!」
「何で?」
「お前らなぁ!!」
駄目だ、とめなきゃ!
そう思っていても、結局私は何も出来ないんだ。
悔しい、悲しい。
そんな時。
「あお」
総二郎は私を見て、今度は笑って言った。
「謝んなくていいんだ」