color ~蒼の色~
それからずっと一緒だ。

昼休みはいつものところで。
それはもちろん小学校卒業まで続いた。

「もーすぐ中学かー」

「私、早く働きたい」

「おやっさんの店?」

「うん。料理すんの、父さんと二人で」

簡単なものはいくつか教えてもらえた。
中学ではお弁当だから、自分で作るんだと言えば。


「じゃ、俺のもお願いー」

「やだよ、おばさん作ってくれるでしょ」

「あおの料理修行、付き合ってやるって」

「えー…めんどくさいー」

「中学の昼休みスポット、探しとくから」

「やだってば!」

「あははっ」


口では文句言いつつも、嬉しい私がいて。


中学でも私は、総二郎といられるんだ。


どうかずっと、このままで……。
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