color ~蒼の色~
まるで何事もなかったように私たちは次の日、総二郎の家で勉強していた。
今日は総二郎の稽古の日。
脱走マニアのレッテルを貼られてる総二郎は、稽古の曜日は外出禁止令が出されている。
そのため、私がここへ来て勉強することにしている。
「蒼ちゃん、いっつもこの子の相手してくれて助かるわ~。一人でいたって、宿題なんかしやしない!」
と、おばさんやおじさんには歓迎されている私。
私が昔から、ある意味“問題児”だって知ってても、嫌な顔せず迎えてくれる。
馴染みの店主の子という意味でなく、本当に“私”を歓迎してくれてるってこと、私は感じていた。
やっぱり、総二郎の親だな。
「あー…、もうすぐ時間か。なんでこの暑いのに、汗かくことしなきゃなんねーの…」
「あんたが真面目にやらないからでしょ?」
「あぁ…やだ。助けて、蒼サン…」
「うるさい、早く着替えたら?」
「生着替え拝観料、しめて103円ナリ~」
「安っ!見るかっ!」
私は部屋を出て、振り返らずに一階へ続く階段へ向かった。
笑いながら総二郎が、
「終わったら三郎さん出動さすから、石でも拾って待ってろ~」
と言った。
もちろん石なんて拾わず、おばさんとお喋りしていた。
「そろそろ終わるわね」
「道場、見に行ってみようかな…」
おばさんはなぜか嬉しそうに、
「行ってきな!汗臭いけどね!」
と笑って言った。
サンダルを履き、すぐ隣の敷地にある道場まで向かった。
峰さん、いるのかな…。
今日は総二郎の稽古の日。
脱走マニアのレッテルを貼られてる総二郎は、稽古の曜日は外出禁止令が出されている。
そのため、私がここへ来て勉強することにしている。
「蒼ちゃん、いっつもこの子の相手してくれて助かるわ~。一人でいたって、宿題なんかしやしない!」
と、おばさんやおじさんには歓迎されている私。
私が昔から、ある意味“問題児”だって知ってても、嫌な顔せず迎えてくれる。
馴染みの店主の子という意味でなく、本当に“私”を歓迎してくれてるってこと、私は感じていた。
やっぱり、総二郎の親だな。
「あー…、もうすぐ時間か。なんでこの暑いのに、汗かくことしなきゃなんねーの…」
「あんたが真面目にやらないからでしょ?」
「あぁ…やだ。助けて、蒼サン…」
「うるさい、早く着替えたら?」
「生着替え拝観料、しめて103円ナリ~」
「安っ!見るかっ!」
私は部屋を出て、振り返らずに一階へ続く階段へ向かった。
笑いながら総二郎が、
「終わったら三郎さん出動さすから、石でも拾って待ってろ~」
と言った。
もちろん石なんて拾わず、おばさんとお喋りしていた。
「そろそろ終わるわね」
「道場、見に行ってみようかな…」
おばさんはなぜか嬉しそうに、
「行ってきな!汗臭いけどね!」
と笑って言った。
サンダルを履き、すぐ隣の敷地にある道場まで向かった。
峰さん、いるのかな…。