color ~蒼の色~
「蒼、昨日なんで黙って帰った?」
「え?」
まさか居心地悪くて帰りました、とも言えない。
さらに、この空気でそんなこと言えるほど、空気が読めないわけじゃない。
(ここは、いつもみたいに…)
「石ころ拾って待ってられるわけないでしょー!」
と、つとめて明るく言ったのに、
「ふーん」
ノリの悪い返事が返ってきた。
(いつもの調子で返事してよね…)
ますます落ち着かなくなってきた…
また下を向いた私の手に収まっていたカキ氷が、いきなり取り上げられた。
「ちょっと、まだ食べてる…」
「はい」
そう言って、今度は総二郎のカキ氷を手渡された。
「え?」
「半分こ」
「……………………」
今度は私が黙り込んでしまった。
同じのふたつあるじゃん。とか、なんでわざわざ半分こ?とか、言いたいことならあるのに言えなかった。
ただ黙って、レモン色に染まった冷たいものを見つめていた。
「もういいや、おなか冷えそう」
「じゃあふたつもいらねーだろ」
「……………………」
なんだろう、なんか責められてる気がするのは私だけか?
「そうだけど…」
「お前、なんかおかしい」
その言葉に私は、息がつまってしまった。
「え?」
まさか居心地悪くて帰りました、とも言えない。
さらに、この空気でそんなこと言えるほど、空気が読めないわけじゃない。
(ここは、いつもみたいに…)
「石ころ拾って待ってられるわけないでしょー!」
と、つとめて明るく言ったのに、
「ふーん」
ノリの悪い返事が返ってきた。
(いつもの調子で返事してよね…)
ますます落ち着かなくなってきた…
また下を向いた私の手に収まっていたカキ氷が、いきなり取り上げられた。
「ちょっと、まだ食べてる…」
「はい」
そう言って、今度は総二郎のカキ氷を手渡された。
「え?」
「半分こ」
「……………………」
今度は私が黙り込んでしまった。
同じのふたつあるじゃん。とか、なんでわざわざ半分こ?とか、言いたいことならあるのに言えなかった。
ただ黙って、レモン色に染まった冷たいものを見つめていた。
「もういいや、おなか冷えそう」
「じゃあふたつもいらねーだろ」
「……………………」
なんだろう、なんか責められてる気がするのは私だけか?
「そうだけど…」
「お前、なんかおかしい」
その言葉に私は、息がつまってしまった。