color ~蒼の色~
放課後、多少強引ともいえる私に、西尾さんは付き合ってくれた。
はじめはやはり、やや怯えてはいたけれど、放課後付き合ってくれるということは、多少なり私のことを敵ではないと思ってくれているのだろう、時間が経つにつれ、笑ってくれるようになった。
主に私が一方的に話しかけるだけだったけれど、帰る頃には、自分からも話すようになってくれた。
「吉野さん、家はここから遠いの?」
「ううん、2駅」
「そうなんだ、じゃあ近いね」
帰る方向も一緒で、さらに2駅行った所に住んでいると、西尾さんは言った。
「今度、うちにも遊びにきてね。それと、私のことは“蒼”でいいから」
「じゃあ、蒼ちゃん。私、まどかって言うの」
「うん、まどか!よろしくね!」
それからお互い別れるまで、いろんな話をした私たち。
こんな風に、女の子と笑いあえる日が来るなんて思わなかった。
私も嬉しくて、ふわふわした気持ちで家に帰った。
家に帰ると、父の手伝いをしている総二郎がいた。
あらかた準備は終えていたようで、二階にあがり、総二郎にまどかの話をした。
いじめられている…なんてことは言わないことにした。
きっかけはどうでも、今日一緒に過ごせた時間で、まどかのことを好きだと思えたから、もっともっとまどかといろんな話をしたい。
そんな私の話を、総二郎は笑いながら聞いていた。
「よかったな、友達できて」
「うん、今度紹介するね!」
「おぉ、楽しみ」
それから、どんどん私とまどかは仲良くなっていった。
総二郎のことも紹介したので、時々一緒に昼休みを過ごしたりもした。
うちに来る日を決めたり、どこかへ出かける話をしたり、私たちはいっぱい笑った。
そんなある日だった。
総二郎と一緒に登校すれば、下駄箱でまどかに会った。
「おはよう、まどか」
そう言えば、まどかは私に目をあわすことなく、震えるように言った。
「もう、話しかけてこないで。ごめんね」
今にも泣き出しそうな声でそれだけ言い、まどかは小走りにその場を去ってしまった。
はじめはやはり、やや怯えてはいたけれど、放課後付き合ってくれるということは、多少なり私のことを敵ではないと思ってくれているのだろう、時間が経つにつれ、笑ってくれるようになった。
主に私が一方的に話しかけるだけだったけれど、帰る頃には、自分からも話すようになってくれた。
「吉野さん、家はここから遠いの?」
「ううん、2駅」
「そうなんだ、じゃあ近いね」
帰る方向も一緒で、さらに2駅行った所に住んでいると、西尾さんは言った。
「今度、うちにも遊びにきてね。それと、私のことは“蒼”でいいから」
「じゃあ、蒼ちゃん。私、まどかって言うの」
「うん、まどか!よろしくね!」
それからお互い別れるまで、いろんな話をした私たち。
こんな風に、女の子と笑いあえる日が来るなんて思わなかった。
私も嬉しくて、ふわふわした気持ちで家に帰った。
家に帰ると、父の手伝いをしている総二郎がいた。
あらかた準備は終えていたようで、二階にあがり、総二郎にまどかの話をした。
いじめられている…なんてことは言わないことにした。
きっかけはどうでも、今日一緒に過ごせた時間で、まどかのことを好きだと思えたから、もっともっとまどかといろんな話をしたい。
そんな私の話を、総二郎は笑いながら聞いていた。
「よかったな、友達できて」
「うん、今度紹介するね!」
「おぉ、楽しみ」
それから、どんどん私とまどかは仲良くなっていった。
総二郎のことも紹介したので、時々一緒に昼休みを過ごしたりもした。
うちに来る日を決めたり、どこかへ出かける話をしたり、私たちはいっぱい笑った。
そんなある日だった。
総二郎と一緒に登校すれば、下駄箱でまどかに会った。
「おはよう、まどか」
そう言えば、まどかは私に目をあわすことなく、震えるように言った。
「もう、話しかけてこないで。ごめんね」
今にも泣き出しそうな声でそれだけ言い、まどかは小走りにその場を去ってしまった。