color ~蒼の色~
それからというもの、休み時間の少ない時間でも、総二郎と平井君は会いに来てくれるようになった。
クラスの子に、どっちが彼氏なの?と聞かれ、恥ずかしくなったり。
来れないときは、クラスの中でも仲良くなったグループの子達が、妙な噂に気づいて、私達を囲んでくれるようになった。
「そんな噂とかあるの?」
「富田さん、いい噂聞かないからね。同中の子達に聞いたことあるよ。吉野さん、気をつけなね」
と、ご丁寧に忠告までしてくれた。
教室内もこれといったトラブルは起きそうになく、私はすっかり気が緩んでいたのかもしれない。
「蒼ちゃん、掃除当番、今日中庭なの?」
「うん、まどかは?」
「私は教室だから、終わったら手伝うよ」
「ありがと」
「出来るだけ、誰かと行動するようにしてね!」
「うん」
比較的仲良くしてくれていた子たちと、離れないようにしていた。
(用心、用心…)
そう思っていたのに、一瞬だった。
みんなの少し後ろを歩いていて、同じように角を曲がろうとしていただけなのに、突然後ろから誰かに口を塞がれた。
「暴れたら、ほっそい手首、折れるかもな」
見たこともない男の人がいて、口にタオルのようなものを入れられた。
手首は痛いぐらいギリギリと握られ、引きずられるように室内に投げ込まれる形になった。
衝撃で身体が痛い。
腕は後ろで縛られ、声も出せない。
「ここ、視聴覚室。あんた、いいザマだね」
富田さん―――――………………。
「むかつくって言ったでしょ。クラスの子味方につけて、他のクラスの男まで、まるでボディガードにしてさぁ。あんたそれで勝ったつもり?」
怖い、悔しい、誰か―…っっ!!
「ね、先輩、やっちゃっていいよ?ばっちり写メ撮ったげる」
「マジかよ。お前、えげつないねー。ま、あんたも恨むなら、そこの女恨めよ?」
乱暴に足首を掴まれ、スカートがはだけた。
今になって、やっと状況が理解できた。
やだっ!やだっ!やだっ!!!
総二郎っっ!!
クラスの子に、どっちが彼氏なの?と聞かれ、恥ずかしくなったり。
来れないときは、クラスの中でも仲良くなったグループの子達が、妙な噂に気づいて、私達を囲んでくれるようになった。
「そんな噂とかあるの?」
「富田さん、いい噂聞かないからね。同中の子達に聞いたことあるよ。吉野さん、気をつけなね」
と、ご丁寧に忠告までしてくれた。
教室内もこれといったトラブルは起きそうになく、私はすっかり気が緩んでいたのかもしれない。
「蒼ちゃん、掃除当番、今日中庭なの?」
「うん、まどかは?」
「私は教室だから、終わったら手伝うよ」
「ありがと」
「出来るだけ、誰かと行動するようにしてね!」
「うん」
比較的仲良くしてくれていた子たちと、離れないようにしていた。
(用心、用心…)
そう思っていたのに、一瞬だった。
みんなの少し後ろを歩いていて、同じように角を曲がろうとしていただけなのに、突然後ろから誰かに口を塞がれた。
「暴れたら、ほっそい手首、折れるかもな」
見たこともない男の人がいて、口にタオルのようなものを入れられた。
手首は痛いぐらいギリギリと握られ、引きずられるように室内に投げ込まれる形になった。
衝撃で身体が痛い。
腕は後ろで縛られ、声も出せない。
「ここ、視聴覚室。あんた、いいザマだね」
富田さん―――――………………。
「むかつくって言ったでしょ。クラスの子味方につけて、他のクラスの男まで、まるでボディガードにしてさぁ。あんたそれで勝ったつもり?」
怖い、悔しい、誰か―…っっ!!
「ね、先輩、やっちゃっていいよ?ばっちり写メ撮ったげる」
「マジかよ。お前、えげつないねー。ま、あんたも恨むなら、そこの女恨めよ?」
乱暴に足首を掴まれ、スカートがはだけた。
今になって、やっと状況が理解できた。
やだっ!やだっ!やだっ!!!
総二郎っっ!!