あの日、助けてくれてありがとう。
episode one.
私は笹乃葉める。
公立中学校に通うごく平凡な受験生です。
部活は創作部所属。
創作部は主に、自作小説をそれぞれ書き進めるこれまたとてつもなく平凡な部活である。
そんな私にもたったひとつ悩み事が…
「めるー。大揮が呼んでる。」
「あ…うん、ありがと」
そういって教室を出る。廊下には浅川大揮くんが立っていた。
「める、この前の話考えてくれたか?」
この前の話とは、私と大揮くんがもう一度付き合う、という話だった。
まあ、別れようって言ったのは向こうだったけど。
だから私の答えは決まっている。
「嫌です。」
「なんで?」
大揮くんの眉間に大きなしわができる。
言いたいことは山程ある。
でも、言ったら…
「早く言えよ。」
「…なんでそんなこと言われないといけないの?別れるって言ったのはそっちでしょ…痛っ…」
突然壁に突き飛ばされる。肩に痛みが走る。
息をつく間もなく両手を掴まれた。
「誤解するのも良い加減にしろよ。俺をなんだと思ってんの?」
そういって私の口を塞ごうと顔を近づけてくる。
もうダメだ…
そう思った時。
「お前、こんなとこでなにしてんの?」
いつの間にか私の手首を握っていた大揮くんの手は彼の手に握られていた。
彼は……
公立中学校に通うごく平凡な受験生です。
部活は創作部所属。
創作部は主に、自作小説をそれぞれ書き進めるこれまたとてつもなく平凡な部活である。
そんな私にもたったひとつ悩み事が…
「めるー。大揮が呼んでる。」
「あ…うん、ありがと」
そういって教室を出る。廊下には浅川大揮くんが立っていた。
「める、この前の話考えてくれたか?」
この前の話とは、私と大揮くんがもう一度付き合う、という話だった。
まあ、別れようって言ったのは向こうだったけど。
だから私の答えは決まっている。
「嫌です。」
「なんで?」
大揮くんの眉間に大きなしわができる。
言いたいことは山程ある。
でも、言ったら…
「早く言えよ。」
「…なんでそんなこと言われないといけないの?別れるって言ったのはそっちでしょ…痛っ…」
突然壁に突き飛ばされる。肩に痛みが走る。
息をつく間もなく両手を掴まれた。
「誤解するのも良い加減にしろよ。俺をなんだと思ってんの?」
そういって私の口を塞ごうと顔を近づけてくる。
もうダメだ…
そう思った時。
「お前、こんなとこでなにしてんの?」
いつの間にか私の手首を握っていた大揮くんの手は彼の手に握られていた。
彼は……