君の笑顔と青空と
石原花音さん。
学校一可愛いと有名な女の子で、喋ったことはないけれど本当に美人さん。
増井は以前から石原さんのことを可愛いだなんて言ってたっけ。
「もうめっちゃかわええで!天使やて、なぁ椿」
「お?ああ、そうやな」
増井がいきなり話を振ってきたからか、森口は苦笑いで答える。
「わー。椿ってば素直」
「ええ?森口て石原さんみたいな子がタイプなん?」
景谷の言葉を聞いて言ったのは美紗。
興味津々に目を輝かせる美紗へ、森口はただ一言「いや、ない」と答える。
失礼な気もするけど、とりあえず私はふーん、と納得した。
「森口はどんな子が好きなん?」
梨子がニヤニヤと口元に不気味な笑顔を浮かべて聞くと、森口は眉間に皺を寄せる。