君の笑顔と青空と
第2章 教室の風景
4時限目の数学を終え、他の休憩時間よりも20分長い昼休憩が始まった。
私たち6人は早速、教室の窓際、梨子の席を囲うように集まった。
「やっと昼食やー!」
「腹へったー」
6人で円を作り、私、梨子、美紗、増井、景谷、森口の順で座る。
これがいつもの習慣。
愛情籠ったそれぞれの弁当を見比べながら、私は森口に視線を移す。
森口は卵焼きを口に運んだ時、初めて私の視線に気づいた。
「何?見つめんなや、気持ち悪い」
冗談ぽくもなく真顔でそう言う森口にカッとなり、すぐに視線を反らした。
「見つめてへんわ。あの動画ほんま何なん」
朝見た教室に映った生徒の静止画。
朝は聞けなかったけれど、やっぱり気になった。