永遠の幸せを
* * *


私たちはマンションのエントランスを潜り、室内に続く扉の手前にある集合ポストを覗く。

「あっ?」


ポストの中には、吉良さんにリクエストしたたこ焼きの形をしたお饅頭の箱が入っていた。



「何それ?」



隣で見ていた圭吾は神妙に問いかける。



「…吉良さんの大阪出張のお土産よ…」


「何で…吉良が部屋にまでお土産持ってくるんだよ…大体…何で…美紅がヤツのスケジュールを把握してる?」




圭吾は焼きもちから私を責め立てる。



「…社内メールでやり取りした時に偶然、知ったのよ」



「本当か?」



圭吾は私の言葉を疑ってるのか?念を押す。


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