永遠の幸せを
* * *



「…昨日はどうも御馳走様でした」


私は休憩室で一人、ソファに座って缶コーヒーを飲んでいた吉良さんに歩み寄った。



「お礼を言うなら…浅見に言えよ…俺は御馳走作ってないし…」



「…猫…好きなんですね」



「…まぁね…あ…猫飼ってるコトは内緒だから。あそこのマンション…ペット禁止でしょ?」




「…浅見さんにも念押されました…」



「そっか・・・」




「…ジャンヌは・・・誰かに虐待されて…傷ついていたんだ…俺が部屋に持って帰って…病院に連れて行った…」



「そうだったんだですか…」



私もアイスココアを飲んで、一息入れる。


吉良さんは先にオフィスに帰ってしまい、私一人。









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