永遠の幸せを
______


____


今日は戌の日。



安産祈願で有名な神社のサラシを哲さんに巻いて貰っていた。



「そうやって巻くんだ…」



「留奈…いい加減…あんた…サラシの巻き方くらい覚えなさいよ」



「…でも、普段は付けないし…覚えても直ぐに忘れるわ」



近くで見ているお母さんは全く、憶える気配がない。




「誰かが妊娠して戌の日の度に呼び出されるのは…嫌よ…」




私は全身ミラーでワンピースの上からお腹に巻かれたサラシを見つめる。




「見事だね。さすがは哲さん」



「ふん。あんたはちゃんと覚えるのよ!!美紅ちゃん」




「面倒くさいから・・・ガードルで十分よ」

< 224 / 258 >

この作品をシェア

pagetop